富士山の登山道のなかでも、最も難易度が高いといわれる「御殿場ルート」。
難易度が高いとか、初心者には難しい…と聞くと、不安になりますよね。
はじめての富士登山となるとなおさらです。
わたしも不安だったので、多くの体験談を参考にして計画をたてました。
結果的に、足腰に不安をかかえる50代の夫婦でも、余裕で登頂・下山することに成功したので安心してください!
じっさいに登ってみて、
“御殿場ルートは、山小屋で1泊するのであれば、むしろ初心者向き”
だと感じました。
御殿場ルートの詳しい情報が知りたい
御殿場ルートのプランの立て方がわからない
実際に登った人の感想や体験談が知りたい
御殿場ルートをこの記事が、みなさんの富士登山のルート選びと、プラン作りの参考になれば幸いです。
ぜひ最後まで読んでくださいね。
私たちの夫婦のポンコツっぷりはこちら ↓

御殿場ルートの体験記
出発前、いろいろな情報を集めながら検討してつくったスケジュールです。
実際に登ってみると天候や時間などよみづらい部分もあり、予定通りとはいきませんでした。
ざっくりですが、当初はこんなプランを立てていました。
登山計画
【前日】
大阪から御殿場入り (御殿場のホテル泊 )
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【登山初日】
7:35発の富士急行バスで
御殿場駅から御殿場口新五合目まで移動
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高地に体をならすため1時間くらい過ごす ( 高山病予防 )
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9:00・登山開始
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15:00・登山口から約6時間後「わらじ館」に到着 ( わらじ館泊 )
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【2日目】
ゆっくり休んで山小屋前でご来光を拝む
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6:00・朝食後頂上を目指す
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9:00・わらじ館から約2時間半で頂上に到着
山頂にて浅間大社奥宮参拝・お鉢巡り・剣ケ峰へ
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10:30・下山開始
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下山途中、余裕があれば宝永火口に立ち寄る
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14:00・御殿場口新五合目に到着
↓
14:15発の富士急行バスで御殿場駅へ
富士登山・前日
大阪在住のため、前日に御殿場駅近くのホテルにチェックイン。
御殿場口新五合目へはバスで向かう予定だったので、
情報収集のため御殿場駅にある富士急行バスの切符売り場に立ち寄りました。
翌日に備えて少し早めに夕食をすませ、睡眠をしっかりとりました。
御殿場駅~御殿場口新五合目・富士急行バス情報
●御殿場駅 ⇔ 御殿場口新五合目 = 約40分。
●御殿場口新五合目行の登山バスは1番乗り場から発車します。
●登山シーズンは、通常よりも1時間早いAM7:35の始発があります。
※ 富士急行バスのチケットは切符売り場で購入できます。
御殿場駅の改札を出て左、「富士山口」左側の階段を下りたところ
(バス乗り場の前) にあります。
小さな駅なので、まず迷わないでしょう。
●御殿場 ⇔ 御殿場口新五合目をバスで往復するなら
お得な往復チケットがあります。
(※2日間のみ有効。山小屋で1泊する方は当日の朝に購入しましょう)
●バスは早い者順で乗車するので、「少し早めに並んだ方がいい」と窓口のやさしいお姉さんに教えてもらいました。
座れないと、40分間山道を立ったままです。
●登山に使える地図もこちらで手に入ります。
※最新情報をご確認ください。
※ ここからが実際の体験記です↓
富士登山 1日目
少し早めにホテルを出て、御殿場駅でバスの往復切符と昼食を買いました。
ゴミが少なく、エネルギーになるおにぎりとパンを選びました。
お箸もいらず、手も汚れないのでオススメです。
いわゆる「お弁当」はゴミにもなりますし、そもそも座ってゆっくり食べる場所もないのでオススメしません。
( コンビニは、御殿場駅の改札を出たところとバス停の近くにもありました。)
7:35富士急行バスで御殿場駅を出発。
8:15
約40分後、御殿場口新五合目に到着。
体を高地に慣らすため、ここで約1時間ほど過ごしました。
自衛隊の演習を見たり、ストレッチをしたり、トイレをすませたり。
あっという間の1時間でした。
登山口近くにある「富士山保全協力金」の受付で1000円を支払い、
御殿場ルートの緑色の缶バッジをいただきました。
※御殿場口新五合目には公衆トイレや売店・観光案内所があります。
トイレや買い物、情報収集などはここで済ませておきましょう。

9:10鳥居をくぐり、ようやく登山開始。
9:20最初の山小屋「大石茶屋」に到着。
特に用事がなかったのでスルーしました。
ここから先は、7合4勺の「わらじ館」まで山小屋もトイレも無いので注意!
この後はひたすら火山砂を歩きます。
砂地といっても登山道はある程度砂がよけられているので、想像以上に歩きやすかったです。

10:10
次郎坊に到着。
↑写真のような標識があります。
分岐点になっているので、間違えないよう注意してください。
このあたりで、リタイアする人とすれ違いました。
ここから先は少し疲れやすくなります。
歩幅を小さくしてゆっくりと進みましょう。
徐々に酸素がうすくなってきます。
呼吸は吸うよりも吐くことを意識しました。
しっかり吐くとしっかり吸えます。
息を吐くときは唇をとがらせて 、ゆっくり吐くようにするといいですよ。
10:25
標高2000m地点に到着。
次郎坊を過ぎたあたりから「シャリバテ」にならないよう、こまめに行動食をとりました。
昼食用に買ったおにぎりやパンも、まとめて食べずに間隔をあけて1つずつ。
水分補給もハイドレーションを使って “こまめに” を心がけました。
「お腹が空く前」「のどがかわく前」に補給するのがオススメです。
13:30
6合目、標高2830mに到着。
砂地から、歩きやすい登山道へと変化します。
岩場もありますので、落石に注意してください。
13:50標高3000mに到着。
標高3090m 7合4勺 14:15「わらじ館」に到着。
予定よりも1時間早い、5時間とちょっとで到着しました。
宿泊の手続きを済ませてから、夕食までゆっくりと過ごしました。
富士山の景色を楽しみながら食べた虎屋のようかんは最高においしかったです。
※ わらじ館までの5時間のあいだ、一度も「トイレに行きたい」とはなりませんでした。
少しずつ、こまめな水分補給が良かったのかもしれません。
ほかの宿泊客の方とおしゃべりしながら夕食。 17:00
18:40↓外へ出てしばらくのあいだ “日の入り” を楽しみました。
この時間になるとぐっと冷え込みます。
就寝時間までにザックの整理などをして過ごしました。

20:00就寝。
富士登山・2日目
2日目は、残念ながらお天気に恵まれませんでした。
ご来光、お鉢巡り、剣ケ峰、宝永火口は次回へ持ち越しに…。
4:00起床。
ご来光は5時前の予定でしたが、雲にかくれて見えませんでした。
5:00朝食。
しばらく外に出ていたので、温かい朝食はありがたかったです。
朝食の前後は外で過ごしたり出発準備などをしていました。
6時前、ようやく朝日が顔をだしました。
6:00出発。
ビミョーなお天気でしたが、なんとか登れそうだったので、山頂をめざすことにしました。
ここから先は、石や岩がゴロゴロしています。
実際、わたしも何度か石につまづきました。
自分が落石を起こすかもしれません。
足元や落石に注意しながら安全な登山をこころがけて歩きます。
6:30「是より奥宮境内・浅間大社」という看板を見かけました。
出発から30分。もうすぐ頂上…なワケはありませんでした。
8:00山頂到着。
「わらじ館」から約2時間かかりました。
体力に余裕があったせいか、想像よりも早かったです。
山頂の様子はごらんの通りです…↓

見通しが悪く雨も降っていたので、お鉢巡りと剣ケ峰はあきらめることにしました。
安全第一!ムリは禁物です。
浅間大社奥宮だけは立ち寄って、参拝後に御朱印をいただきました↓

山頂で急に風雨が強くなり、ずぶぬれになってしまいました。
体感温度は0度くらい。
急いで下山することにしました。
下山中はずっと悪天候が続き、写真は1枚も撮っていません。
( なにも写らないレベルでした )
残念ながら宝永火口もあきらめることになりました。
6合目から次郎坊まで大砂走りがつづきます。
悪天候のため爽快感は味わえませんでしたが、初めての感覚で楽しかったです。
砂地を数十分走り続けるワケなので、想像していたよりも足にきます!
今度はぜひ晴れた日に挑戦してみたいです。
12:00御殿場口新五合目に到着。
12:50
12:50発の富士急行バスで御殿場駅へ。
お鉢巡りや剣ケ峰、宝永火口に行けなかった分、予定より1本早いバスに乗ることができました。
ホテルに戻ってからゆっくりできたので、良しとします。
おわりに
前年の11月に「富士山に登る!」と決めてから、トレーニングや情報収集に試行錯誤の毎日でした。
上級者向きといわれる御殿場ルートなので、私たちのような初心者のポンコツ夫婦でも本当に大丈夫だろうか?と心配にもなりました。
ですが、実際に体験してみて感じたのは、初心者の方にも十分オススメできるコースだということ。
登山を終えて下山した時の達成感は今も忘れられません。
御殿場ルートを登り切ったことが、自信にもつながりました。
私たちポンコツ夫婦の御殿場ルート1泊2日プラン。
よかったら一度ご検討下さいね。